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イカ娘のこれまでの軌跡を振り返ろう

イカ娘

 

natalie.mu


…というわけで「侵略!イカ娘」が次の22巻で完結する事となりました。

連載開始の第一話からずっとずっとずっと読み続けてきた本当に大好きな作品なわけで、作風的にも終わることが想像つかなかったのでニュースを見た時はかなりショックでした。

とはいえ、悲しんでいても仕方ないのでこれまでのイカ娘の歴史を振り返りつつ思い出とかつらつらと書いていこうと思います。
(自分の私見が多分に混ざってると思いますがご容赦くださいませ)

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2007年~

週刊少年チャンピオンといえば他の少年誌にはない独特な漫画が連載するようなイメージがありますが、2007年当時も、前年の編集長交代もあってかそれはそれは破天荒な雑誌でした。

恐竜相撲自転車エログロホラーと他所にないジャンルの漫画達。

その上、鉄鍋のジャンが復活するわ、バキは「描きたいものがある!!!」とか言い出し本編放ったらかしてピクル編が始まるわ、厄い漫画は打ち切られるわ。(みどろさんの作者、今どこでなにしてるんだ)

もう絵柄も内容もとにかくゴッテゴテに濃い漫画のオンパレードみたいな雑誌でした。

そんな中ひっそりと始まったのがイカ娘。

第一話はバキのピクル編開始とダダかぶりで扱いはすごく小さいものでした。

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こんなに扱いが小さかったのには理由があります。

当時のチャンピオンでは、短期集中連載システムというものがありました。

これは人気が出ればそのまま正式連載。出なければ正式な連載ではないので単行本も出ずそのまま打切り…という画期的なシステム。

イカ娘もこの形式で始まったもので、一歩間違えば速攻消えてしまってもおかしくなかったわけです。

でも、当時の濃厚な絵柄中心の紙面に唐突に現れたアニメ調の可愛い絵柄、ある日突然日常生活に不思議な生き物が…というある種定番な作風、
何よりイカ+女の子という一見したら忘れられないネーミング。

自分自身、1話読んだ時「なんでこの雑誌でこんなのが!?」ってすごく印象に残ったのを覚えてます。

こうしてイカ娘は読者に一度見たら忘れられない大きなインパクトを残し、どうにか正式連載へとこぎつけたのでした。 

 

ただ、連載が決定してからもそこからが大変だった。

当時のショート系漫画は「みつどもえ」を筆頭にかなりの激戦区。

サナギさん」「不安の種」「24のひとみ」などなど多くの面白い作品がしのぎを削っていました。
そんな中、日常系の作風なイカ娘は、悪く言えば少し地味な立ち位置だったかもしれません。

実際、掲載順をみると本当に人気あるのか、正直怪しい時期もありました。

でも、破天荒な作品が多い中で、イカ娘の安定して緩い空気はすごく新鮮でした。

「メチャクチャ面白い!!来週どうなるんだ!?!?」という訳では確かになかったけど、烈海王がピクルに食い荒らされ、オチョナンさんが登場し、阿鼻谷先生が暴れる(鉄鍋のジャンはそこそこ続いた)当時の紙面でほのぼのしたイカ娘は箸休めというか、何か不思議な安心感があったんです。

いつしかチャンピオン読みの間では

「今週のイカ娘面白かった?」

「ネタバレ:イカ娘かわいい」

が合言葉になり、紙面でもたまにカラーページやポスターなど特集が組まれるようになりました。 

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2010年~

連載3年目のこの年、地道な侵略活動が功を奏したのかついにイカ娘のTVアニメ化が発表されました。

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チャンピオンは他誌に比べるとメディア化に積極的な雑誌ではなかったので、

この発表は本当に嬉しかったです。

そして放送されたアニメの出来が本当に最高だった。

 

監督は「ガールズ&パンツァー」「SHIROBAKO」等々今をときめく水島努監督。
原作のイカちゃんのかわいさの再現度、
話のテンポの良さ、
何より金元寿子さんのイカちゃんがそのまま飛び出たみたいなバツグンの演技。

どの回も完成度がメチャクチャ面白くて、毎週毎週が本当に楽しみでした。

(特におすすめするなら第5話のミニイカ娘回がすごくよかったです)

 

 

このアニメ化で一気に知名度も跳ね上がりました。

一度見たら忘れられないキャラ造形に「○○じゃなイカ」「〇〇でゲソ」とわかりやすい語尾。

色んな要素が色んな所にうまくハマったんだと思います。

 

あと、イカ娘といえばコラボ商品もおおかった。

よっちゃんイカ、イカ娘フェラーリ一番くじ、フィギュア、コンビニコラボ、塩etc...
数多くのイカグッズが登場し、アニメのCMがイカ関連商品で埋め尽くされていました。

近所のミニストップがコラボで店内BGMや商品がイカ娘一色で染まってた時はマジでやべえなと思ったのが懐かしく思います。 

イカ娘にはイカ娘の事を好き過ぎて部屋がイカ娘グッズ一色の早苗というキャラが登場しますが、かのじょのようにこれらグッズを買い揃える人達が続出したのをよく覚えています。

(当時の自分の部屋もグッズを集めすぎて似た様な感じになっていました)

 

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あと思い出深いのは曲。

最近の深夜アニメでは当たり前なキャラソンアルバムも作られました。

INVADER(初回生産限定盤)(DVD付)

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このアルバムが本当に素晴らしかった。

イカ娘は作中でとくに歌うキャラではないのですが、もしイカ娘が歌うならこういう風に歌うだろうな…というのが全く違和感なくてキャラソンアルバムとして文句なしの名盤だった。

1度だけライブも行われたのですが、金元寿子さんの生歌が本当にイカ娘が歌ってるようで、メチャクチャ楽しかったのを覚えています。

俺がイカ娘大好きというのを差し引いても、名曲揃いで今でも夏になるとよく聞き返します。

 

アニメは大好評で2期も放送され、後に単行本付属という形でOVAも3本作られました。

2013年~

アニメも終わり人気も一段落しましたが、漫画の方は大きく掲載順を落とす事もなく続いていました。

作風自体は大きく変わりませんでしたが、ほんの少しだけ変わったことがありました。

それは、イカ娘以外の登場人物が主役になる話が増えた事です。

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侵略!イカ娘」は、イカ娘のインパクトが強過ぎて、他のキャラは一部覗いてちょっとキャラ的に弱い所もあったのですがこうして掘り下げ話を行なったことで、人間関係が深くなったというか、イカ娘世界の日常がより面白くなったような気がします。上手く言えないけど。

アニメが終わった後の原作って、人気を持続するためには色んなやり方があるとは思うのですが、

安易に新キャラや新展開に頼らず、今いるキャラや舞台をイカして来たからこそここまで続けてこれたんじゃなイカなって思ってます。

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 ともあれ、地上最強の親子喧嘩も決着し、宮本武蔵が現代に復活するなど刃牙浦安鉄筋家族達ベテラン勢がタイトルを変えリニューアルする中、イカ娘はとくに何もほとんど変わることなく連載を続けました。

そして、気づけば現連載陣の中では連載回数第2位(ちなみに1位は不定期連載の「聖闘士星矢 冥王神話」)という長期連載となり今に至っています。

 

イカ娘は本当にかわいいだけ?

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「イカ娘はオチが弱い」「かわいいだけ」みたいな事は連載当初からずっと言われてきました。

(未だに読み切り時代のコメントが1人歩きしてるのもありますが)

まあ今となっては挨拶みたいなもので、言ってる人達もネタ半分だというのはわかってますが、

僕は全然そんなことないと思ってます。
そうじゃなければ激戦区の少年漫画誌で9年間も連載続けるなんて絶対できっこない。

 

連載当初から読み続けてるけど何でこんなにイカ娘が好きなのか自分でもよくわからなくて、この週末、一巻から読み返してみました。

 

それで気づいたのですが、イカ娘が主役じゃない話でも必ずイカ娘が登場するんです。

そして、泣いたり笑ったり怒ったり、どのコマでもイカちゃんは本当に感情豊かでいきいきとしています。

何を持って面白さとするかは人それぞれだけど、こうして一挙一投足を見守りたいと思えるキャラがいる時点で、漫画としてはもうメチャクチャ面白いんじゃなイカと思います。

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もう一つ思うのが、イカ娘の世界は本当に優しい世界だなってことです。

 

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勿論基本はギャグ漫画なので、多少ツッコミがきつかったり、早苗が冷たくあしらわれるような事もあります。

それでも、誰かが不条理に傷つく様な、少なくとも読んだ後嫌な気持ちが残る様な回は1つもなかった。

あれだけアクの強い雑誌で、9年間毒のない作品を続けることって大変なことだと思うんです。

安部先生はよく夏、海限定の縛りで話を考える苦しさを語っていましたが、他にも

世界観を壊さないために、漫画には現れない色んな事に気をつけながら話を考えていたんじゃないかと僕は想像します。

 

そして最後にすごいと思うのが、絶対その話で「オトす」ところです。

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ほんのり恋愛やお色気、ホロリと来る要素はあっても、それはあくまでギャグの範疇。

続きものやお涙頂戴方面にブレることはなく、最後は必ずちょっと笑える話で〆るのは

全ての話に共通していました。


どの話を読んでもイカ娘がイキイキしていて、クスリと笑えて、そして必ず一話で完結する。

そんな絶対的な安心感があったから、これだけ長く連載続けてこれたんじゃなイカと僕はおもいます。

 おわりに

振り返ると、自分の人生の節目節目でもイカ娘は変わらず連載を続けていて、どんな時も変わらないイカ娘の日常を追いかけるのが当たり前になっていました。

 大げさに言えば、ほとんど人生の一部だったんだと思います。

そういう当たり前が、終わってしまうことは切ないけど、それだけ思い入れのある作品の完結を見届けられるのもまた幸せなことなんじゃなイカと。

ともあれ、安部先生のツイートによると本編はまだあと数話残っているそうです。

 

 

どんな最終回になるかまだわかりませんが、安部先生ならきっといい最終回にしてくれると信じてます。

イカ娘の「オチ」をぼくは見守りたいと思います。

 

おわり